腰は上半身を支えている部位であり、物を拾ったり、持ち上げたりする際によく使われる場所でもあります。
正常な腰椎は、前方に適度な湾曲をしていて歩行や走行、ジャンプの着地などの衝撃を
バネのように吸収してくれる働きもあります。
また、骨盤の上に位置しているため骨盤の歪みの影響を受けやすい場所です。
腰痛にはいくつか種類があり、それぞれ原因が異なります。
1.屈曲型腰痛
2.伸展型腰痛
3.回旋型腰痛
「屈曲型腰痛」は、何か拾おうとした際や、靴下を履こうとした際などの前かがみになった際に痛む腰痛です。
臀部や下肢後面の緊張が強いことや、股関節前面・下肢前面の筋力が弱いことで骨盤が後方へ引っ張られ、
前かがみになった際に、骨盤が前に倒れにくくなることから腰椎に負担がかかり痛みとなります。
「伸展型腰痛」は、物を持ち上げたりする際や、空を見上げたりする際などの腰を反らした際に痛む腰痛です。
屈曲型とは逆で、股関節前面・下肢前面の緊張が強いことや、臀部・下肢後面の筋力が弱いことで
骨盤が前方へ引っ張られ、腰を反らした際に腰椎に負担がかかり痛みとなります。
「回旋型腰痛」は、車から降りる際や、荷物を移動させようとした際などの腰を捻る際に痛む腰痛です。
内転筋や大腿部外側、臀部(外旋筋)の緊張が強いことや、腹斜筋や腰方形筋の筋力が弱いことで、
捻った際の股関節や仙腸関節の可動域が制限され、腰椎に過度な捻りが加わることで痛みとなります。
このように、原因が全く逆となる疾患ですので、原因に合った治療、アプローチをしないと悪化となる疾患でもあります。
緊張の強い所を緩和させ、弱い筋肉を鍛えてあげることが重要となりますので、ご自身で判断せず専門家にご相談ください。