腸脛靭帯炎(ランナー膝)

腸脛靭帯炎はランナーに発症することが多い疾患のため、ランナー膝とも言われています。

走っている時などの膝の曲げ伸ばしにより、腸脛靭帯が膝の外側の骨に繰り返し擦れ合い炎症を起こす疾患です。

腸脛靭帯は、大腿筋膜張筋という大腿部外側にある筋肉の延長となる腱です。

筋膜腸筋が固くなると、腸脛靭帯に伸長ストレスがかかり、膝外側では骨に押し付けられるような圧迫ストレスがかかります。

この圧迫が、骨と擦れる要因となり痛みを引き起こします。

症状


  • 膝の曲げ伸ばしで膝の外側が痛い
  • 大腿部外側が突っ張る
  • 患部を押すと痛みが強くなる
  • 荷重時の痛み   など

当院の考え


長距離を走ったりと、脚を酷使することで筋膜腸筋が過緊張を起こし固くなり、走り方なども下肢の外側に負担がかかる

要因となります。

臀部などの筋力が強く、内転筋が弱いと下肢全体が外に捻じれ、外側の筋肉が優位に使われることで、つま先が外を向くような

アライメントとなり腸脛靭帯に負担がかかる走り方、歩き方となります。

腸脛靭帯炎は、このアライメント不良を改善する事で骨と擦れ合っている患部が解消され炎症も治まってくると考えております。

当院の治療


①アイシング

急性期で炎症が強い場合、熱感がある場合に行います。

アイシングを行う事で炎症反応を鎮静化させ、疼痛緩和を目的として行います。

 

②徒手療法

揉みほぐしや、ストレッチなどの徒手療法で過緊張を起こしている筋肉の柔軟性を確保し、下肢アライメントの不良の改善を

目的とし行います。

 

③鍼治療

固くなっている筋肉に血流を促し「筋肉の筋緊張緩和」「疼痛物質のサイトカインの除去」を目的として行います。

※炎症が強い場合は、患部への刺鍼は炎症が強くなる場合があるので行いません。

 

④電気治療

高周波治療、超音波治療で筋肉の緊張緩和を目的として行います。

※状態に合わせて使い分けています。

 

⑤トレーニング

トレーニングで筋力バランスを整え、アライメント不良の改善を図ります。

※運動時痛がある場合は、悪化する可能性があるので運動時痛がなくなってから行います。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の予防


  • 走り過ぎない様にする
  • つま先が外に向かないようにする
  • マッサージ、ストレッチで筋肉の柔軟性を保つ
  • アスファルトなど固い地面で走らない   など

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